未経験者が経理職への転職を希望!その選択は「あり」です!

「経理の仕事に興味があるけど、簿記の資格がないと難しいのかな…」「簿記の資格を取ったけど、どうやって転職活動に活かせばいいんだろう…」
経理職への転職を考えているあなたは、今こんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、経理の転職市場における簿記資格の重要性から、未経験・資格なしでも経理職に就くための戦略、そして簿記資格を最大限に活かして転職を成功させる方法まで、あなたの疑問や不安を解消するための情報を網羅的に解説します。
記事を読み終える頃には、経理職への転職に必要な知識が身につき、具体的な行動に移せるようになっているはずです。

私も、現職時代に採用する側として、書類選考や、面接などを担当していた経験もあり、採用する為の重要なポイントは理解しています。そのような視点を絡めて、説明をさせて頂きましょう。
1.経理転職における簿記資格の重要性

1-1.経理職に求められるスキルとは?
経理職に求められるスキルは多岐にわたりますが、基本的な会計知識や数字に対する正確性、業務の正確な遂行能力が重要です。また、Excelなどの表計算ソフトの操作スキルや、コミュニケーション能力も求められます。これらのスキルは、日々の業務を円滑に進めるために欠かせない要素です。

又、経理職には、常に知識を吸収する好奇心や勤勉さも大切です。
1-2. 簿記資格が評価される理由
簿記資格は、経理業務に必要な会計知識を体系的に学んだ証明となります。特に日商簿記2級以上の資格は、財務諸表の作成や分析ができるレベルとされ、多くの企業で評価されています。未経験者が経理職に転職する際にも、簿記資格を持っていることで、基本的な知識があると判断され、採用の可能性が高まります。
2.簿記資格の種類と転職への影響

2-1. 日商簿記3級の位置づけ
日商簿記3級は、商業簿記の基礎を学ぶ資格で、個人商店や小規模企業の経理業務に対応できるレベルです。未経験者が経理職を目指す際の第一歩として取得することが多く、基本的な仕訳や帳簿の記入方法を理解するのに役立ちます。
2-2. 日商簿記2級の評価と活用法
日商簿記2級は、商業簿記に加えて工業簿記の知識も問われ、中規模以上の企業の経理業務に対応できるレベルとされています。

この資格を持っていることで、財務諸表の作成や原価計算など、より高度な業務に携わることが可能となり、転職のチャンスも、販売業のみならず、製造業も視野に入れる事ができ、拡大されます。
2-3. 日商簿記1級の価値とキャリアアップ
日商簿記1級は、商業簿記・工業簿記に加えて会計学や原価計算の高度な知識が求められ、公認会計士や税理士試験の受験資格にもなります。この資格を取得することで、経理職としての専門性が高まり、管理職や経営企画部門へのキャリアアップも視野に入れることができます。

但し、若い経理未経験者の転職には、日商2級のレベルで充分です。
3. 未経験から経理職への転職戦略

3-1. 資格取得の意義と準備方法
未経験から経理職を目指す場合、簿記資格の取得は基本的な知識を身につけるために有効です。独学や専門学校、通信講座など、自分に合った学習方法を選び、計画的に勉強を進めましょう。資格取得は、履歴書や面接でのアピールポイントにもなります。

私の場合は、前職では営業職でしたので、経理職へ転職する前に、会計専門学校で会計を学びました。又、面接する側としての経験でも、簿記資格取得の有無は採用の判断の材料にしていました。ここは、経理未経験者が、経理職への転職を目指す場合、大切なポイントですね。
3-2. 実務経験を積むためのアプローチ
実務経験を積むためには、派遣社員やアルバイトとして経理補助業務に携わることも一つの方法です。未経験者がいきなり正社員の経理職に就くのはハードルが高いケースもあります。そのため、まずは経理アシスタントや経理事務のアルバイト・派遣からキャリアをスタートするのも有効な方法です。これにより、実務の流れを理解できるだけでなく、業務で使う会計ソフトやExcelスキルも自然と身につけることができます。
また、簿記の知識を実務で活かすことで、資格の理解がより深まるという相乗効果も期待できます。加えて、経理部門の正社員登用制度がある企業を狙えば、経験を積んだ後にステップアップも可能です。
最近では、経理未経験者向けの研修付き求人や、未経験可の転職エージェントサービスも増えているので、そうしたサービスを利用するのも実務経験獲得への近道となります。
転職エージェントの活用方法については、以下の記事を参考にしてください。
4. 経理転職市場の現状と動向

4-1. 求人の傾向と求められる人材像
経理職の求人は、景気や企業の成長段階に左右されにくく、安定的なニーズがあります。特に中小企業では、経理業務を一手に担える人材が求められており、幅広い業務経験が評価されます。
一方、大手企業では分業化が進んでおり、決算や原価計算など、専門性の高い業務経験や資格が重視される傾向です。また、最近ではDX(デジタル・トランスフォーメーション)に対応できる人材も求められ、経理×ITのスキルを持つ人の需要も増えています。
転職活動では、求人票に記載されているスキルや資格要件をしっかり読み込み、自分のスキルがどこまでマッチしているかを分析することが大切です。ここでも、転職エージェントをうまく使うことで、ミスマッチをある程度、防ぐことができます。

ただし、転職エージェントを使う時のデメリットも存在します。よく、以下の記事を読み、参考にして下さい。
4-2. 業界別の経理職ニーズ
業界ごとに経理職に求められるスキルや業務内容は異なります。
たとえば、製造業では原価計算のスキルが重要視され、工業簿記の知識が活きます。一方、IT企業ではスピーディーな月次決算やプロジェクト単位の管理会計が重視されることが多く、Excelや会計ソフトの活用力が求められます。
また、外資系企業では英語力やIFRS(国際財務報告基準)の知識が求められるケースもあります。自分がどの業界で働きたいのかを明確にし、その業界にマッチしたスキルや資格を身につけることが、転職成功への近道となるでしょう。
5. 経理転職成功のための自己PRと面接対策

5-1. 効果的な自己PRの作り方
経理職の自己PRでは、正確性・スピード・責任感といった業務に直結する特性をアピールすることが重要です。数字に強いこと、ミスなくコツコツ作業を積み重ねられること、そしてチームとの連携を大切にできる姿勢などが評価されます。
また、簿記の資格取得に向けて努力した姿勢や、短期間で合格した経験も「継続力」や「計画性」の証明になります。未経験者であっても、「経理職を目指してどんな準備をしてきたか」を明確に伝えることが大切です。

経理職は、几帳面さも重要なチェックポイントとされます。履歴書はもちろん、職務経歴書なども手を抜かずシッカリした内容のものを用意しましょう。
5-2. 面接でのアピールポイント
面接では、これまでの業務経験が経理職にどう活かせるかを伝えることがポイントです。たとえば営業職出身なら、「数字に基づいた分析力」や「資料作成の正確さ」といった視点が活用できます。
また、「簿記を通じて得た知識をどう業務に役立てたいか」「なぜ経理職を志すのか」といった質問にも明確に答えられるよう、事前に準備をしましょう。
未経験者であっても、業務理解があり、学習意欲があることを示せれば、ポテンシャルを評価される可能性は十分にあります。
面接を成功させる為の、「やってはいけないNG行動」については、以下の記事を参考にしてください。

6. 経理職でのキャリアパスと将来性

6-1. 経理職のキャリアステップ
経理職は、キャリアステップが明確な職種です。最初は仕訳や伝票処理などから始まり、月次・年次決算、連結決算、予算管理、財務分析へと業務の幅が広がります。
ある程度の経験を積んだ後は、主任や係長、経理部長といった管理職への昇進も目指せます。企業によっては経営企画やCFO(最高財務責任者)など、経営に直結するポジションにステップアップする道もあります。
6-2. 資格と経験の積み重ねによる成長
経理職では、資格と実務経験の両方が評価されます。簿記2級から始めて、1級や税理士、公認会計士といった上位資格を目指すことで、キャリアの幅はさらに広がります。
また、決算業務や税務対応など専門性の高い経験を積むことで、自分自身の市場価値も高まり、転職時の選択肢も増えます。
自己成長を続ける意識がある人にとって、経理職は非常に魅力的な職種といえるでしょう。
まとめ|簿記を活かして経理職への転職を成功させよう

「経理 転職 簿記」というキーワードに込められた検索ユーザーの思いには、「経理職に転職したいけれど自分にできるか不安」「簿記を取ったが本当に活かせるのか」といった悩みがあるはずです。しかし、結論から言えば、簿記の資格は経理職への転職において非常に有効な武器になります。
とくに日商簿記2級以上の資格は、未経験から経理職を目指す際にも有利に働きます。さらに実務経験が加われば、より専門的な業務に挑戦でき、将来的には経理部門の管理職やCFOといった経営層へのキャリアパスも描けます。
ただし、資格だけでは採用されにくいのも現実です。企業が求める人物像やスキルを理解し、業界の動向に合わせて自分の強みを整理することが重要です。実務経験が不足している場合でも、経理アシスタントや派遣などで経験を積む方法もありますし、面接での自己PRや転職エージェントの活用も成功への近道です。
経理職は、景気に左右されにくい安定職種でありながら、業界やポジションによって求められるスキルが異なる奥深い職業でもあります。「簿記を取ったからには活かしたい」と考える方にとって、今がキャリアチェンジの絶好のタイミングです。

資格を持っているなら、その一歩を踏み出してみましょう。あなたの簿記の知識は、必ず経理の現場で役立ちます。そして、それが今後のキャリアを大きく広げる第一歩となるはずです。