元採用担当が断言!20代派遣から経理正社員へ【最強切符】転職成功の裏側

日々の努力を正当に評価してくれる場所へ。あなたの派遣経験は最強の武器です

この記事を書いた人:ヤジ キタオ(元採用担当者/経理スペシャリスト)

経理マンとして46年間務め、税理士事務所から製造業メーカーまで複数回の転職を経験。さらに、職場では20代から50代の多様な人材を同僚・部下として受け入れ、指導・育成した経験を持ち「転職する側」と「現場で人材を受け入れ育成する側」双方の視点を知る専門家です。

日々の経理業務を正確にこなしているのに、「責任ある仕事は正社員だけ」というキャリアの壁を感じていませんか?

20代の今こそ、そのスキルを正当に評価してくれる場所へ移る絶好のチャンスです。

私は長年、経理の現場で多くの部下を見てきましたが、派遣社員だからといって、経理のセンスが正社員より劣っているとは全く感じません。むしろ、多様な現場を知っている派遣の方のほうが、鋭い視点を持っていることさえありました。

かつて私の部下にも、派遣から正社員になり、素晴らしい活躍をした優秀な人材がいます。

ヤジ キタオ
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あなたが派遣で培ったその「現場力」は、ご自身が思っている以上に、転職市場での強力な武器になります。理想のキャリアを描くための第一歩を、ここから一緒に踏み出しましょう。

このブログでわかること(疑問・解決リスト)

  • なぜ「20代」が派遣から正社員になるラストチャンスと言われるのか
  • 経理職で正社員になるための、最も現実的なルートと成功のコツ
  • 採用担当者の目に留まる「職務経歴書」の具体的な書き方(派遣経験の活かし方)
  • 経理・管理部門に強い専門エージェントの具体的な使い方
  • 正社員になった後のキャリアアップと年収モデル

20代こそが最強!派遣から正社員へ転職しやすい理由

まず最初にお伝えしたいのは、あなたは今、人生で最も転職しやすい「黄金期」にいるということです。

「自分は派遣の経験しかないから……」と卑屈になる必要は全くありません。

私は採用担当として多くの履歴書を見てきましたが、企業が20代に求めているのは「完成された実績」よりも「柔軟性」と「基礎スキル」のバランスだからです。

特に経理部門では、高齢化が進んでいる企業も多く、次世代を担う若手を喉から手が出るほど欲しています。また、30代以降になると、配偶者の転勤や出産・育児といったライフイベントと転職が重なる可能性が出てきます。その点、キャリアの軌道修正がしやすい20代は、企業にとっても最もポテンシャル(将来性)を評価しやすいのです。

新卒採用とは違い、派遣経験のあるあなたなら、電話対応やPC操作、基礎的な会計ソフトの使い方は既に身についていますよね。これは企業にとって、教育コストを大幅に削減できる非常に大きなメリットなのです。

ですから、ご自身の経験を「たかだか派遣」と思わず、「基礎ができている有望な若手」とポジティブに捉え直してみてください。その自信こそが、面接官の心を動かす一番の要素になります。

経理職で「派遣」と「正社員」に求められる決定的な違い

ヤジ キタオ
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正社員を目指すなら、相手(企業)が何を求めているかを知ることが大切です。

派遣社員と正社員、同じ経理の仕事でも、求められる役割には少しだけ違いがあります。それは、「作業の正確性」だけでなく「業務改善への視点」を持つことです。

派遣社員のときは、契約上、決められたフロー通りにミスなく処理することが最優先だったはずです。正社員になっても正確さは命ですが、そこにプラスアルファが求められます。

具体的には、「この入力作業、もっと効率化できないかな?」「この経費精算のルール、みんなが使いやすいように変えられないか」といった、より良くしようとする工夫です。

私の経験上、派遣として色々な会社を見てきた方は、他社の良いやり方を知っているため、実はこの「改善のヒント」をたくさん持っています。

ヤジ キタオ
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「マニュアルを少し見やすく直した」「ファイリングを整理した」といった、日々の小さな気づきを大切にできる人こそ、私が採用したいと思う人材です。

成功率を劇的に高める「資格」と「経験」の棚卸し

1. 経理転職における「簿記」のリアルな必要性

「簿記2級がないとダメですか?」という質問をよくいただきますが、結論は「必須ではないが、あると選択肢が劇的に広がる」です。

20代であれば、ポテンシャル(将来性)を評価してもらえるため、日商簿記3級や勉強中でも採用されるケースは十分にあります。

しかし、もしあなたが「より良い条件」や「長く勤められる安定企業」を目指すなら、日商簿記2級の取得、または勉強中であることを強くおすすめします。

なぜなら、経理の世界では簿記2級が「共通言語」のようなものだからです。資格を持っていることで、「基礎知識がある」という証明だけでなく、「コツコツと努力できる人物である」という信頼にも繋がります。

簿記2級はあなたのキャリアを安定させる最強の武器です。簿記2級を保有している方、またはこれから取得を考えている方は、以下の記事で「未経験者が簿記2級を最大限に活かして転職を成功させる具体的な戦略」をさらに深く学んでください。

2. 採用担当者が注目する「実務経験の棚卸し」

資格以上に大切なのが、あなたが派遣先で何を達成したかを明確にする「実務経験の棚卸し」です。

採用担当者は、あなたの経験が「日次・月次・年次」のどのフローで活かせるか、そしてその貢献度を具体的な数字で語れているかを重視しています。

派遣経験者は、単なる業務リストではなく、「何を改善し、どんな成果を出したか」というプロセスを記載することが決定的に重要です。

【記載例:採用担当者の目を引くアピール方法】

派遣時代の経験(事実)職務経歴書でのアピール文(改善を加える)
【Before】 経費精算のチェックと入力業務を行っていました。【After】 経費精算のフォームについて、利用者からの質問が多い項目を3つ抽出し、マニュアルを改訂。その結果、問い合わせ時間を月平均20%削減し、経理部門のコア業務時間を確保に貢献しました。
【Before】 請求書のファイリングと整理を担当していました。【After】 過去の請求書ファイルが煩雑だったため、部門の過去資料の検索効率を上げるため、「取引先別」「日付順」の新しいルールを導入し、年次監査対応時に資料発見時間を半減させました。

💡ワンポイントアドバイス: 派遣期間が半年未満と短くても心配いりません。「短期間で複数の現場を経験したことで、貴社が抱える課題を客観視する視点を養えました」と前向きに伝えましょう。

ヤジ キタオ
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あなたの魅力を最大限に表現できる、戦略的な履歴書・職務経歴書の書き方については、以下の記事で詳細に学んでください。

「派遣→正社員」経理職特有の転職ルートと現実

派遣社員から正社員を目指すルートは主に「社内登用」と「外部転職(紹介予定派遣含む)」の2つがあります。

経理職の場合、外部への転職を視野に入れる方が有利な場合が多いです。 専門性が高いため、一度外部の競争にさらされることで、より高い給与水準や昇進機会を持つ企業を選びやすくなります。

ルートメリットデメリット/現実
1. 派遣先の正社員登用(社内登用)職場の雰囲気や人間関係がわかっているため、ミスマッチが少ない。給与テーブルが低い水準でスタートするケースが散見される。そもそも経理部門での登用制度がない企業が多い。
2. 外部への転職(紹介予定派遣を含む)今の企業に縛られず、より良い条件や、スキルを正当に評価してくれる企業を選べる。20代は転職市場で需要が高い。一から職場の雰囲気を見極める必要がある。

結論:あなたの経理スキルを活かして積極的に外部の正社員求人を探すのが最も現実的で効果的なルートと言えます。

経理のキャリアを加速させる!おすすめ転職エージェント(具体例)

一人での転職活動は、情報の海に溺れてしまいそうで不安になるものです。特に、働きながらの活動は時間との戦いでもありますよね。

そんな時こそ、転職エージェントというプロのパートナーを頼ってください。

エージェント選びの秘訣や活用方法について、より深く知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

ここでは、経理・管理部門の求人に強いエージェントを具体的に紹介します。

エージェント名特徴活用メリット
MS-Agent経理、財務、人事といった管理部門職種に特化した老舗エージェント。専門用語が通じ、あなたの経理経験を正しく評価してくれる。専門性の高い正社員求人やハイキャリア案件が豊富。(最優先で登録推奨)
マイナビエージェント幅広い求人を持ちながら、内部に「管理部門専門チーム」が存在。20代の若手やポテンシャル採用の案件も多く、初めての転職で手厚いサポートを受けたい場合に適している。

☝️【賢い活用方法】

特化型(MS-Japanなど)と総合型(マイナビエージェントなど)を併用することで、求人の幅を広げつつ、専門的なサポートを受けることができます。まずは専門性の高いMS-Japanに登録し、あなたの市場価値を把握することから始めましょう。

長期キャリアを見据える:経理正社員の昇給・昇格モデル

正社員として採用された後の将来像を具体的に描くことで、転職へのモチベーションはさらに高まります。

経理職のキャリアパスは、大きく分けて「マネジメント」と「スペシャリスト」の2つがあります。

※以下の年収は、求人情報や人材会社の公開データなどを参考にした一般的な目安であり、企業規模・業界・地域・個人の経験や資格によって大きく異なることは知っておきましょう。

役職・レベル年収イメージ (20代後半〜40代)役割
スタッフ350万〜500万円日々のルーティン業務、月次決算補助
主任・係長450万〜650万円業務フロー改善、メンバーの指導、月次決算主担当
課長・マネージャー600万〜1000万円部門全体の予算管理、組織戦略への参画、経営層への報告

特に20代で正社員になれば、このキャリアのスタートラインに立てます。 昇給や昇格のスピードは企業次第ですが、積極的に業務改善を提案し、簿記2級以上の資格(後述)を取得することで、平均よりも速い昇進を実現できます。

派遣から正社員になるための「面接対策」と「志望動機」

いざ面接となると、「なぜ今まで派遣だったのですか?」「なぜ正社員になりたいのですか?」と必ず聞かれます。

ポイントは、「過去の否定」ではなく「未来への意欲」で答えることです。

「派遣は不安定だから嫌だ」というネガティブな理由ではなく、「派遣として様々な職場を見てきた中で、一つの企業で腰を据えて経理スキルを深め、貴社の経営基盤強化に貢献したいと思った」と伝えましょう。

これなら、派遣での経験をポジティブなステップとして位置づけられます。

長年採用に関わってきましたが、上手な言葉よりも、あなたの素直な「成長したい」という気持ちと、企業への関心度が最も心に響くものです。

心に響く志望動機の作成方法については、以下の記事もぜひ参考にしてください。

まとめ:あなたの未来は、あなたの行動で変えられる

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。

派遣から正社員への転職は、決して不可能な道のりではありません。

20代という貴重な時間、経理という専門性のある経験、そして変わりたいと願うあなたの心。

この3つが揃っている今、動き出さない理由はどこにもありません。

私の部下だったその人も、最初は不安そうにしていました。その人を突き動かしたのは、派遣時代に感じた正社員との待遇や責任の「差」への強い悔しさです。その状況から抜け出すために必死にもがき、持ち前の「ガッツ」で道を切り開きました。

そして、今この瞬間、この長い記事を真剣に読んでいるあなたにも、必ずそのガッツは備わっています。

ヤジ キタオ
ヤジ キタオ

諦めずに一歩ずつ進めば、必ず「あの時挑戦してよかった」と思える日が来ます。

🚀 まずはここから始めましょう(Next Action)

  1. 実務経験の棚卸し:上記「3-2」を参考に、あなたの派遣経験で「改善したこと」「成果」を具体的な数字でリストアップする。
  2. 専門エージェントに無料登録:経理特化のMS-Japanに登録し、あなたの市場価値(見込み年収)がどれくらいかをプロに相談してみる。
  3. 簿記の学習計画を再確認:簿記2級がまだなら、取得に向けた学習スケジュールを立てる。

安定した雇用、社会的信用、そして何より「自分は必要とされている」という自信。 正社員になることで得られるこれらは、あなたの人生をより豊かで安心できるものにしてくれるはずです。あなたの挑戦を、心から応援しています。

派遣から正社員への転職 Q&A

Q1. 経理の実務経験が浅くても正社員になれますか?

A1. はい、十分に可能です。20代であれば「ポテンシャル採用」枠が多くあります。簿記の勉強をしている姿勢や、基本的なPCスキル、正確な事務処理能力をアピールしましょう。「これから成長したい」という意欲が最大の武器になります。

Q2. 紹介予定派遣と普通の転職、どちらが良いですか?

A2. 原則として外部への正社員転職を推奨しますが、紹介予定派遣は職場の雰囲気を知ってから入社できるため、ミスマッチが少ないのが特徴です。一方、最初から「正社員」として転職活動をする方が、選択肢の幅は広く、条件交渉もしやすい傾向にあります。急ぎでなければ、両方の可能性を探るのが賢明です。

Q3. 資格なしでも応募していいのでしょうか?

A3. 応募条件に「必須」と書かれていなければ大丈夫です。ただし、経理職は資格が重視される傾向にあるため、職務経歴書や面接で「現在は簿記2級の取得に向けて勉強中で、○月の試験を受ける予定です」と具体的に伝えると、資格保有者に近い評価を得られることがあります。

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